「あ・え・い・う・え・お・あ・お…」と、わたぼうしホールから元気な声が聞こえてきます。今年も、「わたぼうし語り部塾」がはじまりました。年に3回、たんぽぽの家に遠くは岩手、広島などから語り部たちが語りを学ぶためにやってきます。今年は5人のメンバーが登録、去る1月17日~18日の1泊2日で合宿を行いました。
この「わたぼうし語り部塾」は、障害のある人たちが語り芸を学び、生き方を学ぶ場です。年3回の合宿と年4回の通信講座が1年間のプログラムで、最後の合宿では成果を披露する発表会も行います。今のメンバーは昨年から継続して参加していますが、新たな作品にチャレンジする人、これまでのお話をさらに語りこんでいく人、それぞれのペースでそれぞれの語りに取り組んでいます。どんな語りになっていくのでしょうか、楽しみですね。
「語りってどんなんかな?」と思ったあなた、一緒にやってみませんか。また、語り部塾では、語り部たちの表現をはじめ、さまざまなサポートをしてくれるサポートボランティアも募集しています。お気軽に、語り部塾事務局(酒井・竹谷)まで!(竹谷)
1月21日(水)奈良・若草中学校で、「あなたが人生の主人公~憲法って何だろう」という憲法について考える講演が開催されました。この講演に、上埜英世さんと伊藤樹里さんが語り部として舞台に立ちました。そのレポートをお届けします。
あなたは、あなたであるだけで、大切な人
あなたは、誰のものでもない
あなたは、どこに住んでもかまわない
あなたは、だれと結婚してもかまわない
・・・・・・・・・・・・・
それが「自由」です・・・・
たんぽぽの家・語り部プログラムのメンバー、伊藤樹里さんのやさしい語り口が若草中学校の体育館に広がった。「憲法ってなんだろう?」という絵本の発表会である。奈良弁護士会が子どもたちに憲法の一番大事なところを理解してもらおうと1年間かけてつくったそうだ。これが今、日本中に広がりつつあるという。
国民主権、基本的人権の尊重、戦争放棄…、活字だけ見ると、我々大人たちにとっても必要にせまられなければふだんは無縁といってもいい。これを子どもたちにわかりやすく伝えるのは容易なことでない。
まず、インストラクターの中川直子さんによる語り部プログラムの紹介を受けて、わたぼうし語り部のパイオニア、上埜英世さんが十八番である「ひとりぼっちのミミズ」(人権をテーマにした創作童話/佐久間秀雄作)を語る。続いて、奈良弁護士会の前事務局長、田中氏が憲法の大切さと必要性を説く。ここから伊藤樹里憲法絵本の文言を独特の口調で語りかける。そして、この絵本誕生の一番の立役者、弁護士の宮尾氏が、最初に上埜さんが語った「ひとりぼっちのミミズ」に憲法をシンクロさせ、わかりやすい言葉で解説する。仕上げは、憲法13条にメロディーを付けて、田中氏のファミリーが歌い上げる。
中学生たちは約1時間、ざわつくことなく集中していた。
この「憲法絵本」、みごとに仕上がっていると僕は思う。そして今回の催し、学校行事としては近年まれにみる素晴らしい取り組みであったと僕は思う。こうして、いのちの尊さ、平和の大切さを子どもたちに伝えていくのは我々大人の責任でもある。これからも奈良弁護士会との協力のもと、このユニットに磨きをかけていきたい。いつの日か伊藤樹里さんの新しい仕事として定着する日がくることを願って…。(酒井)
たんぽぽ通信2月号より