人間の力ではどうにもならない不条理。
人間がつくりだしてしまった不条理。
私たちはそれに、いつ、どんなふうに直面するかわかりません。
貧困、無縁(無援)、自死、あるいは、大災害…。
しかし、その不条理のなかを、私たちは生きています。
どうやって? 何を寄る辺にして?
日本ボランティア学会が設立されて以来共有してきたさまざまな「市民知(思想)」は、辛く困難な状況にもかかわらずそれに向き合い、そこに寄り添う人々のなかから生まれてきました。
消費される言葉ではなく、現実の危機のなかで本当に必要な〈私たち〉の言葉。被災地の一日も早い復興を祈りつつ、小さく、弱く、遠くから発せられる言葉のなかに、私たちの未来を探ってゆきたいと思います。
社会を覆う閉塞感の中、私たちはどのように希望を見出すことができるのでしょうか。小説を通して現代人の生きづらさを見つめ続ける平野啓一郎さんと共に、絶望的な状況においてもなお世界を肯定し、他者とともに未来を創造するための〈今、ここ〉を見つめます。
1975年愛知県生まれ。京都大学法学部卒業。1999年、在学中に『新潮』に投稿した『日蝕』で芥川賞受賞。2008年『決壊』で芸術選奨新人賞を、2009年『ドーン』でドゥマゴ文学賞を受賞。 他の著書に『葬送』『顔のない裸体たち』『かたちだけの愛』など。関連サイト→公式ブログ脱成長の時代を迎えた日本。経済も、生活も、右肩上がりの成長モデルはもはや過去のものとなりました。より多くの人たちが、幸福とは何かについて、従来とは違う尺度を求めています。未来へのまなざしの向かうところは、遠いところ、弱いところ、小さいところ。そこから学ぶことがたくさんあるからです。困難に揺らぎつつも新たな幸福を探す3つの事例から、市民社会の思想を探ります。
松浦範子(フォトグラファ)
千葉県生まれ。高校教師、会社員を経て、1997年よりトルコ、イラン、イラク、シリアのクルディスタンを繰り返し訪問し、新聞、雑誌などで写真と文章を発表するほか、講演活動も行っている。著書に『クルディスタンを訪ねて』(新泉社、2003年)、『クルド人のまち』(新泉社、2009年)がある。明治学院大学国際平和研究所研究員。
田野智子(NPO法人ハート・アート・おかやま代表理事)
小学校教諭を経て、岡山県内の障害者施設や高齢者施設、就学前の子どもと親のクラブなどで創作活動を企画実施している。2004年より、アートリンク・プロジェクト、国際交流事業、瀬戸内笠岡諸島で高齢者との表現を通じた「カルチャーリンク」、学校にアーティストを派遣したり芸術教育の調査を行うなど、表現・食・文化という日常をテーマにし、年齢や分野を超えた人々の密接な交流から生まれる新しい価値の創造に取り組んでいる。
時岡浩二(NPO法人京都コミュニティ放送 理事)
2003年、日本初のNPOによるコミュニティ放送局として誕生した「京都三条ラジオカフェ」を運営。地元京都のコミュニティ情報はもちろん、市民参加の情報発信のしくみにより、難民問題や環境問題まで、テーマは幅広い。原発問題をとりあげた特番(4月8日放送)はUstream上で、放送後1ヵ月で47,000アクセスを記録している。関連サイト→京都三条ラジオカフェ
コーディネータ:猪瀬浩平(明治学院大学国際平和研究所)
明治学院大学国際平和研究所+立命館大学国際平和ミュージアム ジョイントプログラム未曾有の天災、そして福島第一原発の損傷により、私たちの暮らしは一変しました。多くの命が失われ、家や仕事、地域などの暮らしの基盤、さらには人としての誇りや生きるよすがさえ奪われた人たちが大勢おられます。 このような状況に直面する当事者のかたがたの声を直接お聴きし、私たちの経験や想いを分かちあうことから、私たち自身の暮らし・価値・行動をみつめなおし、発信していく一歩としたいと思います。
グループ1
私にできることは、なんだろう。-学生がみたTOHOKU
コーディネータ:山口洋典(立命館大学サービスラーニングセンター副センター長、應典院僧侶)
グループ2
3.11以後の日本と私たち-今、何が起こっているのか
桂良太郎、楠原彰、山口洋典
コーディネータ:津止正敏(大会委員長、立命館大学産業社会学部教授)
栗原彬(学会代表、立命館大学COE推進機構・特別招聘教授)
| 未会員 | 学会員 | 学生 | |
|---|---|---|---|
| 両日参加 | 6,000円 | 5,000円 | 2,000円 |
| いずれか1日参加 | 3,000円 | 2,500円 | 1,000円 |
| 懇親会 | 3,500円 | 3,500円 | 2,000円 |
受付は終了しました。
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本大会のサブテーマおよびディスカッションのタイトルとして使用している「遠いところ、弱いところ、小さいところへ/から」という表現は、清水義晴氏の著書『変革は、弱いところ、小さいところ、遠いところから』(2002年、太郎次郎社)のタイトルとは異なる経緯で発案、採用したものです。しかし、類似した表現であることが後から発覚したため、清水氏に経緯を説明し、意図を同じくするものとしてご承諾をいただいております。