2005年度大会 都市の協同性──『ROJI』を生きなおそう

 

会期
2005年6月25日(土)・26日(日)
会場
立教大学 池袋キャンパス(東京都豊島区西池袋3-34-1)
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かつて私たちの身のまわりどこにでもあった路地。そこは遊びやおしゃべりの場であり、互いを気遣い助け合う文化を育む場でした。

しかし、私たちが体験してきた近代化・都市化は、人びとをさまざまなしがらみから解き放ち自由にする一方で、路地とそこで育まれていた猥雑なものを駆逐し、人と人との絆が失われていくプロセスでもありました。たとえばそこでは、同質性に傾くあまり、異質な要素をもった人びとや暮らし方は目に見えないところに追いやられがちです。

今年の大会では、路地を出発点として多彩なアプローチをこころみることにより、まちと文化と人のつながりを創造する力をあらためて掘り起こしたいと思います。

伝統的な「路地」から多様な人びと・価値・文化が交錯するユニバーサルな「ROJI」への生きなおし、というイメージから、人と人とが結び合い、つながりあい、連帯する基盤としての「都市の協同性」を追究し、そこにいたる多元的・重層的な道筋を参加者の皆さんとともに描き出せたら、と願っています。

プログラム

第1日目(6月25日)
13:00-13:30受け付け(8号館3階)
13:30-14:00開会あいさつ
 北山晴一(立教大学大学院)
ガイダンス
14:00-15:00
オープニングトーク 路地は生きているか
 たとえば、「コミュニティと路地」と考えてみると、コミュニティは単なるシステムでしかないのではないか、という疑問がわく。「路地」って何だろう。森まゆみさんの編集している『谷中根津千駄木』(其の七十七)で、佐々木愛さんが「土曜日は学校から帰ると、カバンをバーンと放って、神明湯に友達誘っていくんですよ。そうすると芸者さんがおふろで三助さんに背中洗ってもらったりしていて(中略)男の人に背中流してもらってかっこいいわけよね」と語る。路地、銭湯、芸者さん、子どもたちの世界……路地という生活世界はわたしたちにとって何だろう?

森まゆみ(作家)

15:00-17:50
シンポジウム 「ROJI」を生きなおそう~インナーシティと社会的排除
 いま日本の都市には実に多様な人びとが引き寄せられ、各々の文化や価値観を引きずりながら生きています。しかし、効率やスピードや合理性に依拠する現代社会では、たとえば、不安定な身分を余儀なくされたまま日本で暮らす外国人、不況・リストラなどを背景に増え続ける路上生活者・野宿者、高齢の人びと、障害のある人びと、ひきこもり、DV被害や子育て・介護の負担に悩む女性など、差別や偏見、社会的排除の状態にありながら、その存在が覆い隠され、目にみえにくくされるような社会的装置がはたらいています。
 数でも、その存在感でも重みをましているそのような人びとはまた、人と人とのつながり、社会的な絆からも切り離され孤立している場合が多々あります。同じような状況にある当事者同士、またそうした当事者とつながる地域の人びとや市民活動などといかにつながり、人権を回復し、より人間的な暮らしを紡いでいくか。市民や市民活動グループはどのような役割を果たすことができるか。「ROJI」はいかなる場をつくることができるのか。各地での取り組みから考えていきます。

基調講演
丹野清人(首都大学東京)

パネルディスカッション
西本マルドニア+鈴木健(カラカサン:移住女性のためのエンパワメントセンター)
調整中([特活]ダイアログ・イン・ザ・ダーク ジャパン)
後藤浩二(スープの会)
渡戸一郎(明星大学)ファシリテーター

18:00-19:30懇親会(ラウンジ「山小屋」にて)

 
大会第2日目
9:00-一般演題発題者受け付け(10号館3階)
9:30-10:00受け付け(10号館3階)
10:00-11:00一般演題
一般会員、学生などによる報告発表
6月5日(日)まで、演題を募集しております。エントリーフォームはこちらからダウンロードできます。
トップページへエントリーフォーム(MS_Word形式)
11:00-12:00特別演題 ボランティアの陥穽と可能性~ボランティアとシティズンシップ
 ボランティア活動の日常化のなかで、相互主体的な市民が出現するいっぽう、システムによるボランティアの動員化(脱政治化という政治化)が同時に進行しています。このような状況のなかで、ボランティアについてのアクチュアルな問題提起を「シティズンシップ論」の観点から発題していただきます。「動員」や「封じこめ」に還元されない「政治的シティズンシップ」にもとづいたボランティアとシティズンシップの新たな関係の可能性をみなさんと模索します。

小玉重夫(お茶の水女子大学)

12:00-13:30ランチブレイク
13:30-15:40
グループセッションA(選択制)
学びとコミュニティデザイン
 市民の学びの場は、必ずしも教室や講座など、フォーマルな場ばかりではありません。たとえば、地域に公園をつくる提案の過程で、商店街の空き店舗対策を考える過程で、あるいは、地域福祉計画を策定する過程で、さまざまな人が集い意見を交わす場面を通じて、自発性に裏打ちされた豊かな学びがつくられていきます。学ぶことを通じてまちをつくり、まちをつくる活動のなかからまた学びを深めていく、そうした学びと実践のスパイラルが、自分たちのくらしと地域のデザインにダイナミックなプロセスをもたらします。
 多様な価値と文化をもつ人びとがともに地域の住民として暮らし、コミュニティをデザインするために、学びと実践の循環をいかに創造し、展開していくことができるか。いくつかの地域の事例をもとに、参加者とともに考えていきます。

甲斐徹郎([株]チームネット)
大枝奈美([特活]21世紀社会デザインラボ)
正満たつる子([特活]三鷹ネットワーク大学推進機構)
内田 治(三鷹市/三鷹ネットワーク大学事務局)
桜井ひろこ([特活]かながわ難民定住援助協会)
中村陽一(立教大学)ファシリテーター

グループセッションB(選択制)
都市・メディア・リノベーション
 都市の協同性を新たに育む新しい動きが各所で芽生え始めています。その動きは、テーマも担い手も対象領域も大きく異なりますが、実は共通のキーワードで括ることができる“つながり”を持っているのではないでしょうか。特に、既存の都市・地域に潜在する価値を再発見し、それを全く違ったカタチで再編集していくための道具・発想として、「メディア」と「リノベーション」という2つのキーワードに着目し、これからの社会における都市的な連携と恊働のあり方を探っていきます。

馬場正尊(建築家、編集者)
佐藤 泰(せんだいメディアテーク)
藤岡亜美(スローウォーターカフェ)
川村健一(サスティナブルコミュニティ研究所)
杉浦裕樹(横浜コミュニティデザインラボ)ファシリテーター

グループセッションC(選択制)
開かれた文化の結節点をめざして
 いまアートの力が見直されています。社会的に排除された人びとと地域の人びととを結ぶツールとして、自尊心をとりもどすツールとして、これまで自らの表現手段をもてなかった人びとの社会へのアピールのツールとして、あるいは、人びとが自己の内面をみつめる手段として、などなど。美術館やオーケストラなど、これまで、一部の人たちだけを対象にしがちであったアート施設・機関も、あらゆる市民に開かれた場となるべく、取り組みを始めています。市民自らが文化の担い手として活発に動いていくと同時に、行政や企業、NPOなどが協働して地域の文化を育み豊かなものにしていく取り組みが進んでいます。多文化共生も視野にいれつつ、これまで閉じてしまいがちであったアートの世界をいかに「ROJI」に近づけていくか、その可能性を探ります。

出口修平(日本フィルハーモニー交響楽団)
北山晴一(立教大学大学院)
芹沢高志(横浜トリエンナーレキュレーター)
風姫(AIR-空-パフォーミング・アーツ研究会)
播磨靖夫
(財団法人たんぽぽの家)ファシリテーター

15:50-16:20
まとめに代えて
都市の協同性
栗原 彬(明治大学、日本ボランティア学会代表)
16:40-17:10年次総会(議長:栗原彬)

※調整中につき、発題者およびプログラム内容の一部を変更となる場合があります。その節はご了承ください。
参加申込み方法
(1)参加費をお振込ください
新規ご入会の場合は、年会費もあわせてお振込ください。払込用紙の通信欄には「振込内容(内訳)」をご記入ください。振込手数料はご負担願います。払込用紙の受領票をもって領収証に代えさせていただきます。
郵便振替口座 00980-3-94307  日本ボランティア学会
(2)下記の参加申込フォームにご記入のうえお送りください。
(3)お申込み完了です。当日は受付でお名前をお知らせください。
参加費
 一般(学会員)学生(学会員)
1日のみ3,000円(2,000円)2,000円(1,000円)
両日とも5,000円(3,000円)3,000円(1,500円)
懇親会3,000円
申込/振込期限
2005年6月20日(月)
お申込みは定員200人になりしだい締め切らせていただきます。
いったんご入金いただいた参加費は、原則としてご返金いたしかねますのであらかじめご了承ください。